もうすぐ2019年も終わりを迎えますね。
来年は2020年。オリンピックが東京で開催されたりと、日本が盛り上がる1年になりそうですね。
そして来年の干支はねずみ年です。有名な動物のかけっこで1番になったねずみ。オリンピックの年にぴったりの動物ですね。
そしてねずみは、なんとここ出雲でも縁がある動物なのです。
今回は、出雲大社のご祭神である、オオクニヌシとねずみに関わるお話をしたいと思います。
日本最古の書物である『古事記』に記された一幕です。
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オオクニヌシは、スサノオの娘であるスセリビメを妻にするため、スサノオのもとへ結婚の許しをもらいに行きました。
しかしスサノオはオオクニヌシのことを気に入らず、様々な難題をオオクニヌシに与えます。
スサノオが鳴鏑(放つと音がなる矢じり)を野原に放ち、オオクニヌシにその矢を取って来いと命じます。
オオクニヌシが矢を取りに野原に入った瞬間、スサノオによって火が放たれ、野原を焼き尽くしてしまいました。
オオクニヌシは業火の中逃げられずにいると、一匹のネズミが「ここに落とし穴があります」と言い、オオクニヌシはその穴に逃げ込みました。
オオクニヌシはその穴の中で、火が消えるまで隠れていました。
落とし穴を教えてくれたネズミは、鳴鏑をオオクニヌシのところまで持ってきてくれました。
スセリビメは、この焼け野原の中オオクニヌシは生きていないだろうと、葬式の道具を持ち悲しみにくれていました。
スサノオも、既にオオクニヌシは死んだものだと思い野原に来てみると…
オオクニヌシは生きていました。さらに、命令通りに鳴鏑を持っているではありませんか。
スサノオはびっくりすると同時にオオクニヌシへの見方を変えていくのです。
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…というお話です。
蛇やムカデがいる寝床に押し込まれたり、スサノオの頭の上にあるムカデを取らせたりといった他の難題もありましたが、オオクニヌシは上手くかわしながら、スセリビメをお嫁にとることができました。
このように、ネズミはオオクニヌシを助けた動物として古事記に記されているのです。
しるべでも、来年の干支の御朱印帳として、ねずみがデザインされた御朱印帳を作りました。
ねずみが乗っている打ち出の小槌は、昔話にもあるように、願いを叶えてくれる吉祥の象徴として知られています。
おめでたい紅の色に豪華な金の箔押しで仕上げており、大変縁起がよい一冊となっております。
裏には縁起物の象徴である梅が描かれています。
しるべオンラインストアでも販売しております。ぜひ新しい年の御朱印はじめにいかがでしょうか。
日に日に寒くなってまいりました。季節の移り変わりを楽しみながら、健やかにこの冬を過ごしていきたいですね。
皆様、よいお参りを。