出雲國神仏霊場シリーズ第三弾です。
●第三番 一畑寺●
※画像は一畑寺HPより引用しております。
一畑寺は「一畑薬師」「目のお薬師さま」として古くから全国的に知られています。
千三百あまりの石段(参道)があり、毎年行われる一畑薬師マラソン大会では、最後にこの石段を駆け上がります。
あまりの難所に、参加される方はみなさん口を揃えて「こげな坂はえらいわー」(出雲弁で「こんな坂はきつい」)と言われます。
一畑寺は、寛平6年(894年)、一畑山の麓にある赤浦という港町の海中から、漁師の与市という人物が引き上げた薬師如来をご本尊としておまつりしたのが始まりで、目を患っていた与市 の母親の目が回復したり、戦国時代子どもが助かったことから、「目のやくし」「子供の無事成長の仏さま」として広く信仰されております。
今でも目を患った方や、子どもの成長を願う方が沢山お参りにいらしています。
また、一畑寺は臨済宗妙心寺派(禅宗)であり、禅寺であります。
一般の方も参加できる座禅会や、団体が参加できる座禅研修なども行っており、自らを見つめなおす修行の場としても人気です。
一畑寺でいただける出雲神仏霊場ご朱印がこちらです。
「医」の一文字です。
社寺の名称である「医王山 一畑寺」から「医」の文字がとられています。
目の健康を願う信仰もあり、ピタリと印象つけやすい一文字ですね。
余談ですが、一畑寺へのアクセスは「一畑電車」という地元ローカル鉄道を利用するのが一般的です。
一畑寺の最寄の駅は「一畑口駅」。
かつては3.3km先の一畑(一畑薬師の階段下)まで線路が敷設されていましたが、太平洋戦争末期の昭和19年に不要不急路線として休止を余儀なくされ、レールは名古屋鉄道に供出されましたが、路線は戦後も復旧することなく廃止となりました。
昭和3年にここから北松江(現・松江しんじ湖温泉)へ線路が延伸しましたが、一畑線廃止後も駅の移設が行われることなくそのままの形で残り、全国でも珍しい平地でスイッチバックする運行形態となっています。
次回は「佐太神社」をご紹介いたします。