ご縁うさぎ

2017年2月20日

2月に入り、中国地方を猛烈な寒波が襲いました。

松江・出雲でも積雪がありましたが、雪の中、たくさんの観光のお客様がいらっしゃいました。

幸いにも直ぐに気温が上がり、雪もすっかり溶け、春の陽気の日も増えてまいりました。

皆さまのお住まいの地域はいかがでしょうか。

 

さて、今回は「ご縁うさぎ」についてお話をしたいと思います。

出雲地方には沢山のうさぎがいます。うさぎと言っても本物ではなく、銅像です。

有名なところだと、島根県立美術館の屋外広場に、12羽の縁結びうさぎの彫刻作品があります。

その中の1羽に、触ると縁結びの願いが叶うと言ううさぎがいます。

また出雲大社内境内にも、31羽のうさぎがいます。

なぜこんなにも出雲にはうさぎがたくさんいるのでしょうか?

 

皆さまは【因幡の白兎伝説】をご存知でしょうか。

はるか昔、隠岐の島に住んでいた白兎は、因幡の国(現在の鳥取県東部)に行きたいと思っていました。

しかし交通手段がなく、どうしたものか…と考えた白兎は、鮫を騙して利用しようと考えました。

白兎は鮫たちに「鮫とうさぎ、どちらが数が多いか比べてみましょう。皆さん、1列に並んでください。わたしが皆さんの上を踏みながら1匹づつ数えましょう。」と言いました。

 

鮫は一列に並び、白兎はその上を歩き、因幡へたどりつくことができました。

白兎は因幡へつくと鮫たちに「馬鹿な鮫たち。騙されていたんだよ。」と言いました。

騙されていた鮫たちはカンカンに怒り、白兎の皮を剥いでしまいました。

 

白兎が痛くて痛くて浜辺で泣いていると、神様の集団がやってきました。

神様たちは白兎に、「海水をかけて風に当たると傷は治る」と言いました。

白兎は言われたとおりにすると、海水が傷にしみ、余計に痛みが増してしまいました。

 

その後、ひとりの神様が大荷物を持ってやってきました。

「かわいそうな白兎。真水で体を洗い、がまの穂で体をなでると良い」と言いました。

適切な処置方法を教えてもらった白兎は、みるみるうちに傷が治っていきました。

 

実は、先に来た神様達と、大荷物を持った神様は兄弟で、因幡の国のお姫様であるヤガミヒメに求婚に来ていたのです。

それを知った白兎は、「ヤガミヒメはあなたと結ばれることでしょう」と告げました。

白兎は神様たちがヤガミヒメの元へ着くより先に、この事を伝えました。

その後に大荷物を持った神様は無事にヤガミヒメと結ばれ、結婚することができました。

 

その大荷物を持った神様こそが、出雲大社におまつりされている「オオクニヌシノミコト」であります。

この神話から、うさぎは「導きの動物」「縁結びの使い」として、出雲地方にたくさんその姿を見ることができます。

 

もちろんうさぎの御朱印帳もありますよ。

 

ご縁うさぎ

 うさぎの導きの力によって、みなさまが良い縁にめぐり合えますように…。

 

 

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